宿泊業界の実務連携モデル「宿クロス」始動

静岡県内のホテル運営3社――株式会社中島屋ホテルズ（本社：静岡市葵区）、株式会社竹屋旅館（本社：静岡市清水区）、株式会社時之栖（本社：御殿場市）は、宿泊業界が共通して抱える構造的課題に対し、現場主導で解決を図る実践的な連携プロジェクト「宿クロス」を2024年3月に発足しました。

宿クロスは、各ホテルの現場リーダー層が垣根を越えて定期的に交流・視察・データ共有を行い、共通の課題に対して改善を重ねていく“相互実践型”の取り組みです。

初年度のテーマは、各社共通のボトルネックとなっていた「客室管理部門」。

清掃時間の短縮、品質の安定化、配置の最適化といった目標を数値で設定し、1年間にわたり実務をベースとした改善活動を展開しました。

2025年5月には、各社がそれぞれの成果を発表する「成果報告会」を実施。

清掃時間の短縮率や品質スコアの改善といった定量的成果に加え、現場スタッフ同士が課題や工夫を共有する中で得られた「定性面の学び」が、運営現場の活性化にも寄与したことが報告されました。

今後は、フロントやレストランなど他部門にもテーマを拡大し、実務を担うスタッフが主体的に学び合い、改善し続ける新たな地域連携モデルを目指してまいります。